桜と東京スカイツリーと永井荷風
永井荷風の『放水路』という小説(紀行?)に、
深川の高橋(たかばし)から行徳へ船で遊びに行くというくだりがある。
高橋から小名木川を通り、そして荒川放水路へと出る、
たわいもない話だけど……。
この写真は、
小名木川に直行するように流れる大横川から望む東京スカイツリー。
もし荷風が今の時代に船遊びをしたとしたら、
きっとこの光景を目にして、そして小説に書いたに違いない。
まぁ近代的な風景を、褒めるよりも嘆いていたかもしれないけれど。
小名木川周辺の桜の並木だったら、褒めてはくれるかな。
奇しくも高橋も、
車で都心に出るときや、その帰り道は、
いつも小名木川脇の裏道を通り帰る。
じつは、あの震災のときも、茅場町から森下、
そして深川の高橋、そこから小名木川脇を歩いて帰り、
荒川手前で、荷風とは逆に上流へと向かい、
家に帰ったのだ。
そんな高橋は、あまり人には言ったことはないけれど、
じつは荷風のような生き方に憧れる。
たまたま偶然、
昔から『放水路』の小説と同じ道をたどっていた高橋は、
あとからそれを知り、
ますます荷風に惹かれるようになったのだ。
この写真、この風景を撮るときも、
もちろん荷風を思いながら撮り、そして小名木川を眺めては、
いつも荷風のことを思いながら帰るのだ……。
誰にもいったことはないけれど、
これもおそらく高橋のアルゴリズムに違いない。
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